宮澤賢治の有名な「詩」を下敷きにして
「作者不詳」で巷に流布されている「詩」がある。

9月4日、台風21号（チェービー）が関西に上陸。
これまで体験したことのない暴風雨が
はまようちえんにも襲いかかり、
創立から生きてきたサクラや
ヒマラヤスギの大樹が倒れました。
近所の街路樹や建物にも多くの被害が出て、
はまようのまわりでも停電や断水が起き、
６月の地震や７月の豪雨に続けて
私たちのくらしが脅かされました。

こう立て続けに災害に見舞われると
「あたりまえの日常」のありがたさを
より深く感じるとともに、
いざという時の備えを一層
充実させなければと気が引き締まります。

水や食料を蓄えておいたり、
家具を固定したりする物の備えはシンプルですが、
それよりも重要なのは、私たち自身の
こころや身体の備えではないでしょうか。
身につけたいのは
「予測して備える力」ではなく、
「予測できないことに備える力」です。

あたりまえのことですが、
未来は予測できないことばかり。
日常の快適性が不測の事態に陥って壊されたとき、
不快や不便に文句を言ったり
誰かのせいにしたりするのでなく、
冷静に状況を受け入れ分析し、
的確に次の行動をポジティブに判断できる
ように日頃から備えたいものです。

予測不能さは、あらかじめ正解が無い問題。
そんな問題を解決するための「備え」は、
実は幼稚園／認定こども園でできるのです。
なぜなら幼稚園／認定こども園は、
学校教育のなかで唯一、
正解が無い問題ばかりを子どもに出せるのですから。

はまようの日常は、予測不能のまいにちです。
もれなく与えられる快適さなんてありません。
子どもたちは、そのなかでいつも
こころと身体を存分に使って、
感じたり、考えたり、不思議に思ったり、
困ったり、迷ったり、がまんしたり、
友だちを傷つけたり傷つけられたり、
怒ったり、笑ったり、泣いたりしながら
まいにちを目一杯生きています。

台風一過。
いつも木登りしていたサクラの大樹が
折れているのを目の当たりにした子どもたち。
「大丈夫かな」とおそるおそる近づき、
やがて格好のジャンプ台になりました。

サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

※今年もフランス-イタリア-スイスを巡る世界最高峰のトレイルランニングレース"UTMB®（ウルトラトレイル・デュ・モンブラン）"に参戦しており、９月の更新が遅くなりましたことをお詫びいたします。