ひとつの心が乗り越える。
10月4日。大型台風が接近するなか、なんとか天気は持ちこたえてくれ、第61回運動会が無事開催されました。
今回は園舎改築のために練習は近所の神社や公園まで行って励みました。歩いて往復することは子どもたちにとっては、自由にあそぶ時間が減ることを意味します。仮園舎の不便さに加えて、自由時間が減ることは、はまようの子どもにとってはこれほどストレスフルな「劣悪な環境」は無いのかもしれません。歩くことに不慣れな子どもが、すぐに歩くことを「しんどい」「行きたくない」とこぼすことだって、いまなら受け入れてもよいと間口を広げる準備が大人にはできていました。「子どもたちがかわいそう」「子どもに申し訳ない」といった後ろめたい気持ちが大人の心の内に芽生えることもしかり。
しかし、こんなときこそ俄然はりきっちゃうのがはまよう魂(「不」の体験を自ら「快」に変える)であることは、もう保護者の皆さんには十二分に伝わっているようです。今年も「運動会保護者企画団」が発足し、先生と子どもがつくったテーマに則って企画・準備・当日の運営まで知恵と力を惜しみなく貸してくださいました。場を演出する小道具の製作、保護者競技の企画立案、応援団による応援合戦など、まだ2年目ですが、もはや欠かせない役割を担っていただいています。運動会写真の最後の一枚は、運動会終了後に「自主的に」最後の最後まで片付けを手伝ってくださった方々です。
先生と子どもたちは、毎日毎日対話に対話を重ねて、100%の力を出し切る運動会にするために励んできました。その結果、小さな奇跡がいくつも起こり、あの素晴らしい運動会へとつながっていきました。何よりもこんな環境のなかで弱音を一切吐かず、最高のパフォーマンスを見せてくれた子どもたちに、私たちは驚きと賞賛を惜しみなく送りたいと思います。そして、はまようのひとつの価値観を理解し共有してくれ、子どもたちのために自らも共に楽しんでくださる保護者の皆さまに感謝します。
10月8日の今日、年少の子どもたちからこんな声が聞こえたそうです。「きょうはおおきいぐみさんは、なんのれんしゅうをしてるの?」。
長い2学期もあっと言う間。
さあ、お楽しみはまだまだこれからです。