一生を作る、ゴールデンなとき。
ときおり覗く青空に、子どもたちが作った鯉のぼりが初泳ぎした5月1日。今週はゴールデン・ウイーク期間とあって、送り迎えにお父さんが登場することも多くなっています。
暦に一年に一度の黄金週間があるように、人にも一生に一度の黄金期間があるそうです。
その期間のことを『ゴールデン・エイジ』と呼ぶことを恥ずかしながら最近知りました。
ゴールデン・エイジは、神経系の発達がほぼ完成し、見たままを再現できる「即座の習得」を可能にする9歳〜12歳の世代を指し、主にサッカーなどスポーツ界でクローズアップされています。
そして、この時期に大きく影響をあたえるのが、プレ・ゴールデン・エイジ(2歳〜9歳)の過ごし方。この時期は神経系が著しく発達するときなので、あそびの中で多様な動きを楽しんで行い、神経回路を刺激することがたいせつだということです。幼児期に毎日一定量の多様な動きを経験し獲得することは、小学校以降の運動や生涯にわたってスポーツを楽しむための基盤をつくるとも報告されています。
では、将来スポーツを楽しもうって思わない子ども(スポーツをさせようと思わない親の子ども)は、幼児期に身体を動かすあそびは必要ないのでしょうか。
平成24年に策定された文科省の『幼児期運動指針』には、幼児期にたっぷり身体を使ってあそび込むことは、意欲的な態度や自己有能感を高めることにつながり、認知的能力の発達にも効果があると示されています。となると、これはもう将来スポーツ選手になるかどうかなんてほとんど意味をなさない問いだと言えるでしょう。
押す、引く、つかむ、投げる、バランスをとる、転がる・・・友だちとの相撲は、動作を挙げるだけでもこれだけの要素がからまっています。今日はトーナメント表を作って、勝敗に一喜一憂もしていました。勝敗を巡ってケンカになることもしばしば。ケガも起こりやすくなります。でもこうして本気になってあそぶことによって、協調性やコミュニケーション能力が培われ、身のこなしが洗練されていきます。
強い子に育てと願う端午の節句。
現代にそう願うなら、まずは幼少期に子どもを野に放ち、身体を使ったあそびを存分にさせることが、どうやら王道のようです。
ゴールデン・ウイークも家族で身体をたっぷり動かしてあそびたいですね。
|