出会いにありがとう。

　朝の気温がぐっと下がった12月3日。朝のあそびの時間には、いつも通り、おにごっこ、ままごと、だんごづくり、縄跳び、相撲、鉄棒、自作ブランコ、工作などなど数えれば優に十を超えるあそびの情景がありました。

　冷たい手を火鉢であたためながら、干物をあぶって食べている子どもたちは年少から年長まで自然と混じり合い、奪い合うことも比べ合うこともなく「あったかい」とつぶやきながら、自分の手に干物がまわってくるのを楽しみにしている姿がありました。

　春から夏を越えて秋を過ごし冬の入り口に立ったいま、はまようちえんの園庭には、春の陽ざしに包まれているような、あたたかい空気感が漂っているように感じました。

　縁あってはまようちえんで出会い、毎日この空間と時間をわかちあって一緒に過ごし、少しずつ少しずつお互いに育んでいるやわらかな連帯感のようなものが、子どもたちの間には醸成されているように見えるのです。

　2012年も最後のひと月になりました。冬至に一番近い土曜日に開催するキャンドルナイトの今年のテーマは「出会い」。人はモノに出会い、人に出会い、空間に出会い、体験に出会い、自らの行く道を定めていきます。何といつどのように出会うかは、約束したり、仕組んだりできることもあるけれど、それでも実際に出会ってみなくちゃわからない。そう、あらゆる物事は、私たちの予想の枠を軽々と超えていくのですから。

　180人の子どもたちとの出会いに感謝しながら、子どもたちにとってはまようちえんは良き出会いになっているのだろうか、と自問しながらの毎日を過ごし、また一年が終わろうとしています。

　保護者の皆さまには「危なっかしい」「何を考えているのかわからない」「いい加減にしてほしい」などなど、言いたいことが山ほどある幼稚園かもしれません。そんなはまようちえんに今年もご理解ご協力をいただき、ほんとうに感謝いたします。そして今年、はまようちえんに出会ってくれたすべての皆さんに、ありがとうございました。来年も皆さまにとって、よい年になりますように。