仲間には、守らなければならない「おきて」がある。
幼稚園という場所は、子どもの聖域です。
子どもが子どもらしさを存分に発揮できる自由を約束された場所。
と同時に。ちょっぴり窮屈でわずらわしくて、めんどうくさくて、がまんをいっぱいしなくちゃいけない不便で不自由な場所にもなります。
とりわけはまようちえんの子どもたちは、一年を通して、たくさん「自由と不自由の間を往復するような体験」をしてほしいな、と願っています。
便利で快適な家庭での生活。
要望を家来に言いつける「ちいさな王様」はいても、じぶんが生活をつくる「主役」はたぶん、少ない。
はまようは、子どもたちが生活の主役です。
あそびも食事も片付けも掃除も話しあいも、小さい子のお世話も、まずやってみる。その過程で、つまずきや失敗や不具合や迷いなどの「壁」に直面し、それをどうやって乗り越えていけるかをみんなで考えてみる。
もっとあそびたいけど約束の時間が来たから片付ける。
友だちのために椅子を並べてあげる。
ごはんの用意を進んでする。
友だちとしたいことがぶつかったら譲ってみる。
生活のなかの誰かの小さな行為が友だちにつながり、クラスにひろがっていく。それを気持ち良い、心地よいと感じる。友だちとともに機嫌良く生活する術を、そうやって学んでいます。
年長クラスは、そんな生活をさらに加速させるべく、「みんなで大事にしたい”生活のおきて”を考え、やろうとする」を『生活と環境への関わり』のねらいに定めました。六甲山でのお泊まり保育では、ともに生活する友だちを「仲間」に格上げさせる計画も動くようです。
子どもたちが大きく育つ夏への準備、もう始まっていますよ。
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