努力とがんばる。
作家の村上春樹さんが読者の質問に答える
サイトがインターネット上にオープンしています。
(http://www.welluneednt.com)
真剣な悩みからとぼけた質問まで、さまざまな問いかけに、
ときに厳しく、ときにユーモアで答える村上さんの
返答に読者は聞き耳を立てます。
その中に、こんな悩みを持つ人がいました。
FacebookやTwitterなどのいわゆるSNSでの
会話が苦手で、やっていないことで「社会不適合な人」に
見られるんじゃないかと不安だ、と。
村上さんは「そんなもの(FacebookやTwitter)とは関係なく、
自分自身の世界を自分の手でつくっていけばいい」と励まします。
そして「自分をきちんと表現するには時間がかかりますし、
そのための正しい場所も選ばなくてはな」らず、
「あなたにはあなた自身の場所があるはずです。
まわりの流れに乗せられて、自分のペースを見失わないよう」
にとアドバイスを送り、「みんなと同じことをするのが、
社会に適合する唯一の道ではありません。」と
力強く質問者の背中を押されました。
なんだか先月の当コラムを裏付けるような内容ですが、
村上さんの筆にかかるとたちまちシャープな
言葉となってわかりやすく肯けます。
この、村上さんと読者のやりとりは何度目かの企画なのですが、
今回村上さんの言葉で頻繁に出てくるのは
「努力する」と「がんばる」です。
何かを強く手に入れたいと願っている人に、
じぶんから何も行動せずに手に入れられることはない。
それを達成するために努力し、がんばってくださいと
答える(ような)ことがとても多い。
2月2日の朝。シナリオも、小道具も、キャスティングも
全部じぶんたちでつくりあげる生活発表会の練習が
各部屋で行われていました。
はまようの子どもたちは、こうして日頃から
「自分自身の世界を自分の手でつくる」体験を積み重ねてきました。
そして寒さ厳しい今朝も、半袖半ズボンでがんばっている子どもがいる。
この時期にしかできないことをまいにちこつこつとやる。
それが将来どう役に立つかなんてはっきりと答えられなくても、
たぶん子どもたちはたいせつなことは何かを知っています。
|